2012年9月30日日曜日

万色の渦


リベレツのナイブニー劇場での『金のさかな』上演、無事に終了しました。
60席の小さな劇場はオストラヴァとはまた違った客層の、かなり小さな子どもたち。
途中、集中が切れてしまって心配な瞬間も正直ありましたが、無事に、幕を閉じました。

今回のプロジェクトにおいて、プロデューサーとして各劇場との調整や交渉にあたってくれたペトルが、今日の公演だけ照明を担当することになり(人生初)。
気を揉んでいたのですが・・・フタを開けてみると持ち前の明るさとタフさで、
半ばインプロ。人生初とは思えないフェーダーさばき。
芝居が始まってすぐに、「ああ、こりゃ大丈夫だな。」と、なぜか安心してしまいました。度胸が半端ない人なので。

このプロジェクトはもちろん良質な作品を創ることが
一番の目的です。
ただ、プロダクションが小さいが為に、自分の本来の役割以外の部分にも大きな責任を
負うことが求められます。
役者だけど、コンセプトをプレゼンしなきゃだし、台本も書くし、ドラマトゥルグも詰めて行くし、美術的なアイデアも出さなきゃだし。美術家ももちろん全く同じ仕事が求められます。
作品制作の面だけでなく、資金集め、助成金の申請、関係各所とのやりとり、可能性のある劇場、フェスへの売り込み・・・そして今回のように、全く違う畑の技術的なこともこなすことを、半ば強制的に求められています。
正直、今回私たちを大きく悩ませたのはこの技術的な側面でした。
初めて使うプロジェクター。それによってつきまとう音響ブースの設置、
配線の問題、DVDを使うのか、音響機材はどうするのがベストなのか、
ケーブルをこちらで用意する必要があるのか云々・・・
劇場によって仕様も、持っている機材も違うので、簡単な問題ではありません。
まだ、完璧な解決方法は見つかっていません。

だからこそ、と声を大にして言える。
だからこそやってておもしろい。
なんで演劇をやっているのかが、よくわかる。

作品をつくる、というこの仕事そのものという”機会”を
私たちは自分たちの手で作りました。
規模も小さいし、まだまだ駆け出しだし、そもそも作品の評価はお客様が決めるものなので、私には正直まだわかりません。
だけど、この”機会”を通して、今までやったことのないことにたくさん挑戦して、
絶望して、わずかな光を掴んでは、また失って。
少しずつ形づくってきた得体の知れないもの。
それが少なからず誰かの胸に届いたかもしれない瞬間を目の当たりにする体験。
今日もそんな出来事がありました。

助成金の提出資料の関係で、チェコではあまり行われない、上演後のお客様への
アンケートをお願いしています。
意外と素直に色んなことを書いてくれます。
その中で。
今日のナイブニー劇場での終演後、15分以上座席に座ったまま、
アンケートを書いてくれている女性がいました。優しそうなグレーの髪の女性。
あまりに長く座っているので、別の用事をこなしているのかと思って、
さっさと片付けを初めてしまったのですが、しばらくして、笑顔で、
アンケートを手渡してくれました。
表面を裏返すと、日本人の私にもわかるくらい達筆なチェコ語で、
びっしりと、本当に端から端まで、びっしりと、感想を書いてくれていました。
その場では、とにかくお礼を言うことしか出来なかったのだけど。
後でペトルとゆみさんに訳してもらってびっくりするほど、
美しい感想が書かれていました。

こんな美しい芝居をこの劇場に持って来てくれたことへのお礼。
それぞれのパートや起こった出来事への的確な評価。
対象年齢を少し上げた方が良いとのアドバイス。
挙げればきりがないけれども、どれも納得のいく、心ある感想でした。
そして、この芝居を作った私たちそれぞれの中に”金のさかな”が見えたこと。
そして、彼女が今日誕生日で、その良き日にこんな素敵な作品を見られたことへの感謝。

泣いた。
その時は人がいたから涙ぐむくらいだったけど、
今ひとりで思い出すとむせび泣いてしまうくらい(笑)、感動した。

とてもプリミティブな体験だと思う。
原始的で、規模が小さいからこそ体感する苦労と、
お客さまとの距離が近いからこそ体感する感動と。
もちろん距離が近いのは諸刃の剣。
だけど、もっと丁寧に、ひとりひとりのお客さんと向き合いたいと思って始めた挑戦は、
私個人にとって、なぜ演劇を続けているのか、
なぜわざわざこんな小さな作品に大きな労力を払っているのか。
その答えをちらちらと見せてくれます。

わからないことが多過ぎて、一人ではできないから、人を巻き込んで、心を合わせて、
一緒に竜巻に巻き込まれてちりぢりになったかと思えばそのかけらをまた集めて。
そしたら時々すごい真実を垣間見たり。
ぞっとするような真理に一緒になって震えたり。
だけど時々こうしていくら言葉を尽くしても足りないくらいの、暖かい気持ちを、
見ず知らずの人から突然渡されたり。
いつまた会えるかわからない大切な人に、また抱きしめてもらえたり。

だから何なのかなんていう”答え”は、きっといつまでたっても言葉にはできない程、
世界は、シンプルな答えが複雑に溶け合う万色の渦。

疲れてますね(笑)。
とにかく嬉しかったのです。
長文失礼しました。



明日からはよだかの稽古です。
まだまだ超えなきゃいけない山がいくつも待っている。
次は10月3日にミノル劇場で18時から、日本大使館主催 日本文化の秋関連行事
『Yodaka』の上演です。

2012年9月29日土曜日

Premiéra v Ostravě za oponou オストラバ・プレミア舞台裏

オストラバで無事に、プレミアを迎えることができました。
メインは、直子さんが書いているので、私は舞台裏を。
オストラバでの上演にあたり、最後の大きな関門は移動でした。
日本人2人で持ち運ばなければいけない舞台セット達。
2人とも大きなリュックを背負い両手にスーツケース+α。
ヨーロッパの人達達から見たら、サイズの小さい私達がかなり大きな荷物を抱えて、
よろよろ歩いてたり、トラムに乗り込むと、めげたくなるぐらいの視線をあびます。

Měli jsme premiéru v Divadle loutek Ostrava!!!
Naoko již psala o tom nejdůležitějším, chtěla bych psát o věcech za oponou..
Příprava Zlaté rybky nám dala zabrat, ale nevěděli jsme, že tím to nekončí.
Jet vlakem do Ostravy s divadlem v kufru bylo náročné. Jsme dvě malé Japonky, měly jsme obě
velký batoh, potom letecký kufr a na vozíku složený stoleček. Když jsme nastoupily do tramvaje, všichni se na nás dívali. Byly jsme pro ně divné, že máme tolik věcí.

2010年に、「YODAKA」の上演でも同じ問題を抱えてて、その時も、二人でへこみながら移動して、私が、運転免許をとるから、次は、こんな苦労はかけないいよなんて約束したのですが、現在もまだ、免許を持っていません。切実に必要だな。来年こそは…

Když jsme hrály představení YODAKA v roce 2010, měly jsme stejný problém.
Říkala jsem si tehdy, že si musím udělat řidičský průkaz! Ale ještě žádný nemám, musím o tom přemýšlet příští rok..



朝、8時半に劇場に着く。荷物をおいて、直子さんはストレッチ。
(↓の写真:ウォーリーを探せ状態で見つけづらいですが、直子さんはいます)
風が強くて綺麗な朝だった。

Ráno v 8:30 jsme se dostaly do divadla. Nechaly jsme tam věci a šli pryč. Naoko měla strach, aby se něco neztratilo:-) To ráno byl krásný a silný vítr!


私達の前に上演された劇が、75分とのことだったのにおしにおして120分を越えて終わり、会場も米だらけになって掃除をしなければならず、仕込み開始が大幅に遅れる。また、音響のケーブル接続がトラぶり、かなりギリギリまでテクニカルてきな部分でストレスを感じさせられる。それでも、1回だけ、プレミア前に通してできて不安を少し消し飛ぶことができた。

První představení v diivadle, oni napsali, že bude 75 minut, ale trvalo víc než 120 minut.
I v divadle byla všude rýže. Musely jsme čekat a uklízet, proto jsme s přípraavou představení začaly později. Ale nakonec jsme mohly zkoušet jedenkrát a náš stres byyl menšíi.




今回の上演で一番嬉しかったことの一つ。
オストラヴァ人形劇場は直子さんが2年前に文化庁の在外研修員としてチェコにいた時の受入先。劇場のトップであるプロデューサーのハイコバーさんと夫が、直子さんを娘のように大事に歓待してくれいるところを見れたこと。プレミア後、ゾヤさんともに、打ち上げ夕食会。私にとっては初めての出会いだったけど、心から「金の魚」を気に入ってくれたことも嬉しかった。

Největší radost k premiéře..
Naoko před dvěma lety s ostravským divadlem loutek spolupracovala a všichni se k ní chovali moc hezky. Paní ředitelka Hájková s panem manželem nám po premiéře připravili krásný večírek. Pro mě to bylo první setkání a cítila jsem se v jejich společnosti dobře. Měla jsem radost, že se jim líbilo naše představení. .


 昼食抜きでのハードな仕事のあとの、豪華な料理!
Krásné jídlo po náročném dnu bez oběda.



シャンパンやワインも飲んだ後で、フェステイバルの最終演目を見て21時すぎ。
劇場で働いているペトルさんに、人形の倉庫を見せてもらう。

Pili jsme víno a sekt, potom se podívaly na poslední představení festivalu... bylo po 21. hodině.
Pan Petr, který pracuje v divadle nám ukazoval sklad s loutkami..



帰りには、疲れすぎてトラムを1つ乗りすごしてしまう。
なんだか、長い長い1日でした。
金の魚は泳ぎはじめたばかり。
明日は、オストラバープラハーリベレッツの移動日です!

Cesta do hotelu, byly jsme unavené a když jsme jeli tramvají, přejeli jsme o jednu zastávku. Dnes byl dlouhý den. Zlata rybka je s námi. Ziítra pojedem z Ostravy do Liberce.!



由未
Yumi

2012年9月28日金曜日

Premiere in Ostrava!!!


 

谷口です。
オストラヴァでのプレミア上演、無事に終了しました!

私たちの前の演目が上演時間が延びたり、
その人たちがまき散らした米粒の掃除が大変だったり、
技術的な問題に時間を取られたり、
突然ピアノの調律師が来たり、
毎度のことながらヒヤヒヤものの仕込みでしたが、
なんとかトラブルなく無事に、むしろたくさんの拍手を頂いて
幕を閉じることができました。

応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。


お世話になった方から力強い言葉を頂いたり、
ポーランドからわざわざ友人が駆けつけてくれたり。
たった2人で始めた挑戦が、多くの人の支えを得て
もう自分たちだけのものではなくなったことを、
もう会えないかもと思っていた人と再び会えたことを、
たくさんのお客さんに出逢えたことを
とても嬉しく思います。

次は明後日29日、Liberecという街のNaivni divadloという劇場です。
まだまだ始まったばかり。楽しいのはここから。
とりあえず、今日は移動日。
鉄子にはたまらないペンドリーノ(新幹線みたいなやつ)で、
プラハに帰って、そのままリベレツに向かいます。

リベレツの新聞にZlata Rybkaのことが取り上げられているようです。
Liberec mě baví

Premiera has finished!!
At the first, Yumi and me started by ourselves
But now so many people help us. "The golden fish" is not just ours.
I'm so appreciate to meet with people through this performance.
Not only this performance.
I am raised by Theatre.

The golden fish has just started to swim.
Next stage is Naivni divadlo in Leberec at 10:00 tomorrow.

The news web site of Liberec
Liberec mě baví


Najdete zlatou rybku? 金の魚を見つけて?




Je to neuvěřitelné, ale dnes se bude konat premiéra Zlaté rybky v Ostravě! Naoko přijela do České republiky 21. srpna a od té doby bez přestávky pracovala s Yumi a dalšími na představení. Věřím, že Zlatá rybka se nejen narodila, ale začala žít svůj samostatný život! Žijete-li s touto pohádkou nebo příběhem jeden měsíc, pak zákonitě přijde den, kdy si sami sobě musíte položit otázku, co by jsme si přáli, když by jsme věděli, že vám zlatá rybka přání splní. Byli by jsme potom šťastnější? Můžeme vůbec najít univerzální přání, které vede zaručeně ke štěstí? Škoda, že jsem do Ostravy nemohl také přijet, rád bych se diváků na jejich přání zeptal. Hlavně pak těch nejmenších!  

Není lepšího místa pro premiéru představení než Ostrava! Oceán jako Japonci nemáme, ale máme Ostravu, přístav na moři uhlí. Ostrava žije a vždy žila z bohatství pod zemí a jeho obyvatelé ví nejlépe, co jim těžba uhlí dala a co vzala.

Přeji představení Zlatá rybka dlouhý život! A když by jste stále toužili chytit rybičku, která vám splní přání, zkuste jí najít např. zde:
http://maps.google.com/help/maps/streetview/gallery.html#!/ocean

Hodně štěstí!

Petr Mráz
produkce


信じられないことに、今日「金の魚」のプレミアがオストラバの劇場で上演されます。
直子は、2012年8月21日にチェコ共和国へ来てから休むまもなく、由未や、他の仲間達と働き続けました。私は、「金の魚」がただ生まれただけではなく、魚自身が自分の人生を送り始めたと信じています。

この物語と1ヶ月間生活をしていると、こんな日がおとずれます。
私たち自身に問う質問。金の魚が願いを叶えてくれるとしたら、私たちは何を願うか?私たちはそのあと幸せになれるのか?

私たちは、どんな願いを見つけられるでしょうか?
残念なことに、観客に願いを聞きたかったのですが、私はオストラバに行くことがでません。
私は小さい願いたちについて聞きたいです。

オストラバの劇場ほど、「金の魚」のプレミア上演にとっていい場所はありません。
日本のようにチェコには海がありませんが、オストラバは海で採れる石炭の停泊所の役割をになってます。
オストラバの住民の方々は、つねに自然資源の恵みのもと生きてきたので、良い観客になってくれることでしょう。

「金の魚」が長い人生を生きられるように願います!
もしあなたが、願いを叶えてくれる魚を捕まえたかったら、本日15時(現地時間)よりオストラバ人形劇場にて:
http://maps.google.com/help/maps/streetview/gallery.html#!/ocean

たくさんの幸せを!

プロデュサー
ペトル・ムラース




2012年9月27日木曜日

オストラヴァ入り



大きなリュックとカート2台をゴロゴロ言わせて、出発。
鉄子にはたまらない黄色い電車で一路オストラヴァへ。



6人席を占領。
他の人が乗って来なくてよかった。


上演する劇場はオストラヴァ人形劇場のalternativni scenaという小劇場。
ちなみにオストラヴァ人形劇場は私が2年前に文化庁の在外研修員として
チェコにいた時の受入先。
その時はまだこの小劇場は出来ていなくて、
計画段階の設計図を見せてもらったことがありました。
実際その通りに出来ていて、そしてまさかそこで自分が上演できるとは。
ゆかりのある劇場でプレミア上演ができるなんて、幸せなことです。
そして定員80名のチケットは既に完売しているそうです。

明日は朝10時すぎから仕込み開始。
15時開演です。

楽しんで、のびのびと、お客さまと向き合えますように。

谷口

Our buggage :
1 big suitcase
Stage
2 big backpacks.... It's sooooooo heavy.
We arrived at Divadlo Loutek Ostrava.
Our performance will have at alternativni scena.

Divadlo Loutek Ostrava was my host organization when I came to Czech Republic 2 years ago. At that time, this alternativni scena was under contemplation.
Now this theater has opened last year.
For me, it is so pleasure that I can do my performance at this theater.

Tomorrow the show will start at 15:00.


2012年9月26日水曜日

PRÁDELNA


プラハに来てから一ヶ月と少し経ちました。
私たちがずっと稽古してきた稽古場はとあるアパートの地下室でした。
ゴミ箱の奥に見える『prádelna』、元洗濯室。
昔は洗濯ものを干すのに使った部屋だけど、今は倉庫のような、空き部屋。
あまり使う人が居ないので使っても良いよ、という話だったのですが。
正式に許可を取るのは難しく、住人に見つからないようにこっそり稽古してきました。
初日はゴミ箱の奥にそびえ立つ重い扉と、その奥のダンゴムシ達が、
なんだかぞっとした気持ちにさせたものでした。
これから先、どんなことが待っているか。
しかし。人って慣れるもので。
住人に見つからないようにこそこそ出入りすることも、
本域で声を出さずに稽古することも、
すべては迎えるその日の為にと思うと、もうどうでもよくて。
ただただ日々こそこそと。
声をひそめて、実際暗い部屋の中をうろうろ歩き回って来ました。
明日、プレミア上演の為、オストラヴァに向かいます。


本番前にばたばたするのはどこの国でも同じらしい。
カオスと化した美術家のアトリエ。
疲れもピークを超えて、明後日の初日に向けて。
今日はなんだか笑いが止まらなかった。

この先に待っているものが失敗だろうが成功だろうが、
1秒でも1ミリでも多く心を尽くして、
そして何より笑っていられることを、
心から幸せに思います。
全てはその日その時の、その人たちの為に。

行ってきます。

谷口


It has past 1month and more,
Our rehearsal room is a basement room of some apartment.
Here is "dry room".
But anyone don't use it now. It’s like vacant. So, we might use freely.
But it's not official, so we use it like a theif in the night.
At the first day, the heavy door and the dead shapes of woodlouses
make me nervous.

But we got used to them.
We had rehearsals everyday with calm and woodlouses.
And the golden fish start to swim.
It doesn't matter how it will be.
We just do our work one by one everyday.
That's all.

Tomorrow, we will go to Ostrava for premiere.

Naoko

2012年9月23日日曜日

Zlatá Rybka and Yodaka Eastern Europe tour 2012





『金のさかな』『Yodaka』東欧ツアー2012

 福岡県に住む俳優 谷口直子とチェコ共和国プラハに住む美術家 林由未がチェコ人演出家Zoja Mikotovaを迎え、人形劇作品を共同製作するプロジェクト。

 現在、プラハで製作中の新作『金のさかな』と2年前に製作した『Yodaka』の二本立てで、下記日程で上演します。

・9/27 15:00  オストラヴァ公演 『金のさかな』プレミア上演          
オストラヴァ人形劇場 divadelní pouť bez bariér 参加。
http://www.dlo-ostrava.cz/cz/menu/17/o-divadle/repertoar/clanek-587-zlata-rybka/


・9/29  10:00 リベレツ公演 『金のさかな』 ナイブニー劇場
 http://www.naivnidivadlo.cz/novinka.php?idn=316


・10/3  18:00 プラハ公演 『Yodaka』ミノル劇場 
  在チェコ日本大使館主催  日本文化の秋 関連行事
http://www.minor.cz/repertoar/yodaka
http://www.cz.emb-japan.go.jp/pdf/podzim_s_japonskou_kulturou.pdf


・ 10/6  16:00 フラデツ・クラロヴェー公演 『金のさかな』
     ドラック人形劇場  http://www.draktheatre.cz/assets/files/pdf/Drak_rijen2012.pdf


・ 10/7 15:00 プラハ公演 『金のさかな』
     クラブ ムレイン
http://www.mlejn.cz/2-program.html?m=10&r=2012


・10/9 10:00/17:00  ジア ナド フロノム公演 『Yodaka』
              ジア ナド フロノム市カルチャーセンター
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=502441653100104&set=a.276943555649916.77201.197696043574668&type=1&theater
 

・ 10/11  10:00/18:00  コシツェ公演 『Yodaka』
                コシツェ人形劇場 http://www.bdke.sk/kosice/kulturne-institucie/divadla/babkove-divadlo/yodaka-naoko-taniguchi-japonsko

『金のさかな』
企画構成:谷口 直子 林 由未
演出:Zoja Mikotova
美術:林 由未
映像制作:谷 直輝
映像原画:林由未
音楽:谷口 直子  棚川 寛子 森山 冬子
出演:谷口 直子
制作 Petr Mraz

『Yodaka』
企画構成:谷口直子 林 由未
演出:Zoja Mikotova
美術:林 由未
音楽:谷口 直子
出演:谷口 直子



Přehled představení Naoko Taniguchi v ČR a na Slovensku 2012 - Zlatá rybka a Yodaka

Naoko Taniguchi Puppet Tour - CZECH REPUBLIC 2012

1. čtvrtek 27. září 2012, 15. hodin - Divadlo loutek Ostrava - premiéra představení Zlatá rybka, 7. divadelní pouť bez bariér, Ostrava

http://www.dlo-ostrava.cz/cz/menu/17/o-divadle/repertoar/clanek-587-zlata-rybka/

2. sobota 29. září 2012, 10. hodin - Naivní divadlo Liberec, představení Zlatá rybka, Liberec

http://www.naivnidivadlo.cz/novinka.php?idn=316

3. středa 3. října 2012, 18.hodin - divadlo Minor, představení Yodaka, Podzim s japonskou kulturou, Praha

http://www.minor.cz/repertoar/yodaka
http://www.cz.emb-japan.go.jp/pdf/podzim_s_japonskou_kulturou.pdf

4. sobota 6. října 2012, 16.hodin - Divadlo Drak, představení Zlatá rybka, Hradec Králové

http://www.draktheatre.cz/assets/files/pdf/Drak_rijen2012.pdf

5. neděle 7. října 2012, 15.hodin - KD Mlejn, představení Zlatá rybka, Praha

http://www.mlejn.cz/2-program.html?m=10&r=2012

Naoko Taniguchi Puppet Tour - SLOVAKIA 2012

6. úterý 9. října 2012, , představení Yodaka, Ždiar nad Hronom NOT CLEAR

7. čtvrtek 11. října 2012, 18.hodin - Bábkové divadlo v Košiciach, Košice

http://www.bdke.sk/kosice/kulturne-institucie/divadla/babkove-divadlo/yodaka-naoko-taniguchi-japonsko

"Zlatá Rybka"

Námět a scénář: Naoko Taniguchi a Yumi Hayashi na motivy pohádky Zlatá Rybka
Režie: Zoja Mikotová
Scénografie: Yumi Hayashi
Hudba: Naoko Taniguchi, Hiroko Tanakawa, Fuyuko Moriyama
Animace: Naoki Tani
Tvorba animace cartoon: Yumi Hayashi
Produkce: Petr Mráz
Hraje: Naoko Taniguchi


"Yodaka"

Námět a scénář: Naoko Taniguchi a Yumi Hayashi na motivy pohádky Zlatá Rybka
Režie: Zoja Mikotová
Scénografie: Yumi Hayashi
Hudba: Naoko Taniguchi
Hraje: Naoko Taniguchi



Program of Naoko Taniguchi Puppet Tour in the Czech Republic and Slovakia 2012 - Performances Zlatá rybka and Yodaka

Naoko Taniguchi Puppet Tour - CZECH REPUBLIC 2012

1. Thursday 27.th September 2012, 3. p.m. - Divadlo loutek Ostrava - premiere of performance Zlatá rybka, Festival 7. divadelní pouť bez bariér, Ostrava

http://www.dlo-ostrava.cz/cz/menu/17/o-divadle/repertoar/clanek-587-zlata-rybka/

2. Saturday 29. th September 2012, 10. a.m. - Naivní divadlo Liberec, performance Zlatá rybka, Liberec

http://www.naivnidivadlo.cz/novinka.php?idn=316

3. Wednesday 3.rd October 2012, 6. p.m. - divadlo Minor, performance Yodaka, Japanese week, Praha

http://www.minor.cz/repertoar/yodaka
http://www.cz.emb-japan.go.jp/pdf/podzim_s_japonskou_kulturou.pdf

4. Saturday 6.th October 2012, 4. p.m. - Divadlo Drak, performance Zlatá rybka, Hradec Králové

http://www.draktheatre.cz/assets/files/pdf/Drak_rijen2012.pdf

5. Sunday 7.th October 2012, 3. p.m. - KD Mlejn, performance Zlatá rybka, Praha

http://www.mlejn.cz/2-program.html?m=10&r=2012

Naoko Taniguchi Puppet Tour - SLOVAKIA 2012

6. Tuesday 9.th October 2012, , Performance Yodaka, Ždiar nad Hronom NOT CLEAR

7. Thursday 11.th October 2012, 6. p.m. - Bábkové divadlo v Košiciach, Košice

http://www.bdke.sk/kosice/kulturne-institucie/divadla/babkove-divadlo/yodaka-naoko-taniguchi-japonsko

"The golden fish"
Subject matter and written by Naoko Taniguchi and Yumi Hayashi
Directed by Zoja Mikotova
Stage design: Yumi Hayashi
Animation edit: Naoki Tani
Original picture of animation: Yumi Hayashi
Music: Naoko Taniguchi, Hiroko Tanakawa, Fuyuko Moriyama
Actoress: Naoko Taniguchi

"Yodaka"

Subject matter and written by Naoko Taniguchi and Yumi Hayashi
Directed by Zoja Mikotova
Stage design: Yumi Hayashi

Music: Naoko Taniguchi
Actoress: Naoko Taniguchi



2012年9月19日水曜日

Last spurt ラストスパート



9月17日早朝に、17日間日本帰国を延長してくれた谷くんが無事日本へ帰りました。

まず、当初の予定よりも、かなり大幅に大きくなった仕事量と責任の重さに苦言を一言ももらさず、一緒に走ってくれた谷くんに感謝です。

私の仕事の方は、連日、ちょっとした修羅場です。
色々なものが混線しています。
「金の魚」と、他に抱えてるプロジェクトたち。
時間と仕事の量のバランスで、仕事が完全に勝ってしまっていて、睡眠時間がかなり少なく、いつ最後にベッドで寝たかよく覚えてない今日この頃。
先日、ソファーでうたた寝をしていたら、クッション大の金の魚にキスをされる夢を見ました。
縁起がいい夢を見たなと喜んで直子氏たちに話したら、この手の夢はストレスの象徴らしい。。。

いつも、期限前に体験する日常生活のリズムを無視した、全力疾走期間。ラストスパート。
体は疲れているけども、精神がちょっと興奮状態にあって、妙な集中力がある状態での、
最後まで走りぬけようとするエネルギー、あがきは、嫌いではありません。

プレミアまで、あと9日日間。
とにかく、今は走り抜けるだけ。

由未


SPRINT DO CÍLE 

V úterý 18.září ráno se vrátil náš animátor a designer Naoki Tani v pořádku do Japonska! Ráda bych mu moc poděkovala za jeho píli a vytrvalost! Dostal mnohem více úkolů než bylo předem domluveno a zůstal proti plánu o dva týdny déle v ČR. 

Měl velkou odpovědnost, musel se naučit rychle novým dovednostem. Neprotestoval a vše dodělal! 

Zbývá jen devět dnů do premiéry v Ostravě. Ještě nám hodně práce zbývá dodělat, ale již vidíme, jak naše představení začíná mít svůj vlastní život. Těšíme se na výsledek a první reakce diváků. 

Yumi 

2012年9月18日火曜日

Mlejn Rehearsal ムレインで稽古

今回の上演ツアー、プラハでは2カ所で上演します。
そのうちのひとつ。
Klub Mlejn(クラブ ムレイン)という劇場で、現在製作中の『金のさかな』を
上演します。先日、現場でのリハーサルをしてきました。


今回は技術的に新しいことにチャレンジすることが多いので、
当日小屋入りしてからの仕込みはちょっと心配。
こうして前もって現場で稽古ができるのはとてもありがたいことです。


プレミアまであと10日を切りました!
もうあとは走るだけ。
怪我をしないように、明るく、楽しく、元気よく。
前を向いて、一歩ずつ。

ちなみにムレインのサイトでも既に情報公開されています。
Zlatá Rybka at Klub Mlejn

谷口

Last day, we had a rehearsal at Klub Mlejn in Prague.
Now we have a challenge using a new technics in "Zlatá Rybka".
So, this rehearsal is so precious for us.

We don't have so much time till the premiera.
We can just do our best every day.

Here is the web site of Klub Mlejn about program.
Zlatá Rybka at Klub Mlejn

Naoko

2012年9月10日月曜日

モノのなまえ name

こんにちは、谷です。

みなさん、SINGERのミシン、御存知ですか?どうやら有名なブランドらしいのですが、恥ずかしながら僕は今日まで知りませんでした・・・。

今日SINGERをはじめて知った僕は、そのネーミングに感動したんです。

SINGER、歌い手、ということですよね。つまり、この会社はミシンのガタガタという普段ただうるさい騒音と感じてしまいがちな音を裁縫の「歌」と見立て、その音を発するそのミシン自身を「歌手(Singer)」と名付けたのです。

なんとも素敵ではありませんか。

普段ネガティブに捉えてしまいがちな事象を一気にポジティブに変換してのける、魔法のようなネーミングですよね。日常生活を象徴する、何気ないけれどかけがえのない音の記憶、母親につくってもらった手提げかばんを思い出します。

これはもはやデザインワークの神髄です。

まあ、結局これは僕の勘違いだったわけですが、(本当は創始者の名前シンガーさん)僕の中で大きく何かが変わった、そんな小さいけれど大きな出会いでした。

たに

Hello, this is Naoki.

Do you know the brand for sawing machine, SINGER? It seems to be a big brand, but I didn't know that. I am ashamed to say that.

Today I knew about it, and I had an impressiveness for this naming.

SINGER means the person who sings songs. Namely this company likens the noise from the machine as "a sawing song", and they named the machine which is an origin of those sounds as a "singer".

How beautiful it is!

It is a great naming like a magic, because it changes a negative phenomenon into positive in one breath. An auditory memory which is unconcerned but precious is a symbol of daily life, I remind the bag my mother made for me.

It is the spirit of design works.

Well, actually it was my misunderstand, (truth is the name of founder: Mr. Singer) but there was a big change in my mind, it was a small meeting but it was also a big meeting.

Naoki

花火 fireworks

風のなかに季節の移ろいを感じるプラハの夜空を花火が彩る。


9月、夏休みが終わる。

9月、ヨーロッパでは新年度が始まる。

9月、生き物たちは命を自然に還し始める。

9月、金の魚が一つの新作として生まれる。

9月、僕はチェコでの生活に別れを告げる。

9月、僕は新しいふるさとに出会う。

僕らの人生はまるで花火のあがっては消えていく様のように、絶えず新しい何かがはじけて、あらゆることが急速に過去になっていく。

それをなんとか留めようと必死にシャッターを僕らは押すけれど、そこに残るのはどうあがいても色あせる一枚の本物らしい、にせもの。

今、僕らには今がすべて。



Night sky was colored by fireworks in Prague where has a change of a season in its wind.

September, summer vacation is finished.

September, new semester is started in Europe.

September, living things starts to give their lives back into the nature.

September, Zlatá Rybka will be born as a new title.

September, I will say good bye to my life in Czech.

September, I will say nice to meet you to my new home country.

Our lives are changing like fireworks. Something new comes to us, and in the other hand various things is becoming as past rapidly all the time.

We try to push a button of camera for having them stay frantically, but the things left for us are fakes look like reals.

Now, for us now is all.

Naoki

2012年9月7日金曜日

大きな助け velky pomoc

このプロジェクトでは、音楽は私、谷口の担当です。
前回の『Yodaka』の時も必死の編集作業とプラハで出逢ったバイオリニストの助けを
借りたりしてなんとか乗り切りました。
が、今回は、私ひとりの力ではもうどうにもできないと痛感し、
助けを求めた人が2人います。
これまで東京でずっと一緒にお芝居を作って来た、
舞台音楽家の棚川寛子さんと、役者の森山冬子さん。



こちらは森山冬子さん。スカイプ打合せ中。
棚川さんの写真はまた今度。

彼女達とは数々の舞台作品を共に作って来たし、
Seminko Orchestraというユニットも一緒に立ち上げて作品制作をしている仲。
私のSOSに快く応じてくれました。
彼女たちがOKを出してくれた時に私がもらった勇気ったら・・・
言葉で言えない程。
まだまだ編集作業が山積みですが、離れていてもインスピレーションを与えてくれる、
共に作品を創ることができる、ってことに対する私たちなりの挑戦、です。

谷口直子

In this project, I always make some music.
But this time, I ask for help 2 friends.

Hiroko Tanakawa, she is the stage music director.
Fuyuko Moriyama, she is an actress.
We worked together on the stage for long time in Japan.
I appreciate them joining this project.

Now we have so long distance.
But we can make performance together again.
This is our challenge.

Naoko

2012年9月4日火曜日

師匠!―Excellent puppeteer


演劇祭用の写真を撮らなきゃと、苦し紛れに家の前の広場で写真を撮っていたら、
近所の子供に指導された。
「こうよ!こう!」「もしくはこう!」
勉強になります!

谷口

I shot these puppet in front of my apartment for some theatre festival.
2 children direct me how to use the puppets.

They are so excellent puppeteer!!

Naoko

2012年9月2日日曜日

見えないチェコ料理。 Invisible Czech dish.

こんにちは、谷です。

最近はいよいよやるとこが立て込んできて、ブログのほうがお留守になりがちです。

まさに先が見えない状態。

先が見えないといえば、僕がチェコでレストランに行く時もそうですね。メニューを見ても、どんな料理が出てくるかわからん!

とりあえず、併記されている、「-グラム」「-個」などの量と、値段から大体のボリュームを推察。それと名前の雰囲気と勢いで決定。

しかし、出てくるまで実際ひやひや。僕は生肉が苦手なんですが、こっちの国は生の肉も結構抵抗なく食べちゃうので、もし生だったらどうしようとか、不安はつきません。

しかしまあ、出てくる料理は案外普通に食べられるものです。見えないけれど、失敗することはまずありません。

案ずるより産むが易し。あれこれ考えるより、まず行動する。そののちに訪れる結果は案外おいしいものなんじゃないかな。

僕らの仕事もそうあってもらいたいものです。

たに

Hello, this is Naoki.

Recently we have a lot of things to do, so we can't write a blog.

Exactly, we have apprehensiveness about an uncertain future.

This is also happened on me when I go to restaurants in Czech. I can't guess what the dish comes to me like if I "see" the menus.

For the time being, I guess volumes of dish to read the place about price and quantity: "-g", "-ks (how many pieces)" on menus. Accordingly them, I decide the one with name and momentum.

But, I feel scare about it until it is carried in fact. I don't like raw meat, but in Czech everyone can eat them without any problems, so my uncertainties are increasing when I am waiting.

However, well, the dish is carried to me are almost nice. I can't guess before ordering, but I don't have mistakes usually.

"It is easier to do something than to worry about it." First, to do something before considering various things. I think we can get nice meal unexpectedly after that.

I hope our work is also like this.

Naoki